はじめに
コロナ禍後に家族葬を選ばれる方が増える中、葬儀が終わった後の「お盆(特に初盆(新盆)」について、どう過ごすべきか悩まれるご家族も多いのではないでしょうか。
特に新潟県をはじめとする各地方では、お盆は亡くなった方をお迎えし、供養する大切な行事とされています。
家族葬は少人数で執り行うため、参列者の数を絞るケースが多いですが、その分、後に行う供養や法要の意義が一層重みを増します。
今回のコラムでは「家族葬後のお盆の迎え方」と題し、特に初盆(新盆)にやるべきことや注意点を詳しく解説します。但し「お盆はこうあるべき」と言うことはなく、あくまでも基本的な心構え、過ごし方について記述しています。ライフスタイルの多様化とともにお盆の捉え方も変化しています。地域の風習と伝統をしっかりと踏まえながら心を込めてご供養ができるヒントになるはずです。
お盆とは?初盆(新盆)の意味
お盆は、仏教で古くから伝わる行事と、日本古来の祖先崇拝の風習が結びついてできた、日本独自の行事です。一般的には、年に一度、ご先祖様の霊がこの世に帰ってくるとされ、家族や親族が集まってご先祖様を迎え、供養し、感謝の気持ちを伝える大切な期間とされています。新潟では8月13日から16日までの4日間にわたって行われ、先祖をお迎えし供養します。特に「初盆(新盆)」とは、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことを指します。初盆(新盆)は特に手厚い供養が行われる大切な行事であり、家族や親戚、友人などが集い、故人の冥福を祈ります。
地域によって違いはありますが、
・盆入り・迎え盆(13日頃)
・中日(14日・15日頃)
・送り盆・盆明け(15日・16日頃)
となっていて、それぞれ盆提灯を掲げたり、寺院でお墓参りをしてお経をあげてもらったり、精霊流しをしたりと先祖をお迎えし送り出すのが一般的です。
お盆は、亡くなった方々との繋がりを再確認し、命の尊さやご先祖様への感謝の気持ちを育む、日本人にとって大切な伝統行事と言えるでしょう。
家族葬後にお盆を迎える心構え
新潟県下では、お盆行事は家族の結びつきを強める機会とされています。
形式にとらわれすぎず、故人を思い出し、家族が心を寄せる時間を大切にしましょう。
例えば…
・故人との対話の時間を持つ
普段より仏壇や遺影に語りかける時間を少し長めにとってみるとの一興です。花や故人様が好きだったものを供えたりして、静かに思い出を振り返る時間を作りましょう。
・思い出を見返してみる
アルバムを広げたり、動画を鑑賞したり、好きだった本を読み返してみたり…故人との楽しかった日々に思いを馳せるのも良いでしょう。
・故人が好きだったことをする
故人が好きだった音楽を聴く、好きだった映画を観る、好きだった食べ物を食べてみる、好きだった場所を訪れるなど、故人を感じられる行動も心の癒しになります。
初盆(新盆)の準備はいつから始める?
初盆(新盆)の準備は、お盆の2~3か月前から進めるのが一般的です。
以下のようなことを早めに決めておくと安心です。
・僧侶への依頼(お盆法要の日程調整、お布施、墓業の確認等)
・初盆(新盆)飾りの用意(白提灯、盆棚など)
・お供え物の準備(果物、野菜、菓子、飲み物など)
・招待する親戚や知人への連絡
・会食する場合は会場や料理の手配
特にお盆は僧侶のスケジュールは混み合うことが多いため、早めの相談が肝要です。
家族葬後の初盆(新盆)はお声掛けする人も少ないため、準備を怠りがちですが、とても大切な行事なので菩提寺に相談しながら準備を進めましょう。
仏壇のお掃除
亡くなった時は悲しみと喪失感、そして何かと気忙しい時だったので、仏壇の掃除までは気が回らない場合が多いと思います。初盆(新盆)は是非とも仏壇をキレイに掃除してあげましょう。清掃後の仏具の配置がわからなくならないために、事前にスマートフォン等の写真機能で撮影する事をおすすめします。清掃後は画像を見ながら元の配置通りにすれば安心です。仏具用専門のクリーナー等もあるようですが、家庭用洗剤を薄めにしてしっかり絞ったキレイな布巾で丁寧にふき取りましょう。
自信の無い方や、忙しくて対応できない方向けに「家族葬そら」のグループでもある「仏壇・墓石の福宝」では仏壇清掃も仏壇職人が自宅まで行ってプロの技術でキレイに確実にしてくれます。初盆(新盆)前には是非ともやっておきたいことのひとつです。
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初盆(新盆)に必要な飾り物・お供え物
初盆(新盆)では、一般のお盆より特別な飾りつけを行います。
代表的な準備品は以下の通りです。
・白提灯(新盆提灯):故人の霊が迷わず帰ってこられるように目印として使います。
・盆棚(精霊棚):お供え物を置く台。位牌や写真、供物を並べます。
・お供え物:季節の果物、野菜、団子、素麺、甘菓子、飲み物など。地域によっては特産品を供えることもあります。
新潟では、地元の旬の枝豆や桃などを供える家庭も多いです。
お供えしたものは、お下がりとして家族で分けて食べることで、故人とのつながりを感じます。
初盆(新盆)の当日の流れ
近年はあまり堅苦しいスケジュールで初盆(新盆)を執り行わなくても良いとされています。
また地域によっても家族構成、そして何よりも喪主の考えで初盆(新盆)の供養を執り行って良いとされています。
自宅で仏壇にお参りをした後に、お寺で読経、お墓前で墓経、その後会食が一般的な流れです。
昔からの風習を重んじている家庭では、お盆の初日は「迎え火」または「盆提灯」を焚いてご先祖様をお迎えしているところもあるようです。
初盆(新盆)では、僧侶を自宅に呼んで読経していただく「初盆(新盆)法要」を行うことも。
お盆の最終日には「送り火」を焚いて、ご先祖祖の霊をあの世へお送りします。
家庭によっては灯篭流しなどを行う場合もあります。
地域(下越地方周辺)ならではの風習
新潟県下越地方周辺では、他地域と比べても先祖供養を大切にする風土が色濃く残っています。
例えば、
・お墓参りに全家族で出かける。
昔から「先祖の霊は家に帰ってくる」と信じられており、供養後に提灯を家の中に飾る家もあります。子供達は盆提灯を持って先祖や故人が迷わないよう、道を照らし墓参りに行きます。
・地域の人々とお盆を共有する「寄り合い」文化
町内や公民館などで地域の人達が集まり、食事やお酒を酌み交わし、故人や先祖のことについて語り合う。
など、地方ならではの温かい風習があります。
お盆を通じた心の整理と家族のつながり
お盆は、故人と向き合う貴重な時間です。家族葬で見送った後、改めてお盆の行事を行うことで「お別れ」ではなく「つながりの再確認」という気持ちが生まれます。
家族や親戚が集まる機会でもあるため、普段伝えられない思いを共有する良い時間にもなります。お盆をきっかけに、これからの暮らしや家族の絆を考える時間にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
日本古来のセレモニーが多様化した現代に置いて、家族葬の後、どのようにお盆を迎えるかは、家族によってさまざまです。しかし、共通するのは「故人を偲ぶ心と気持ち」です。
地域の風習を尊重しながら、自分たちのペースで入念に準備し、心を込めて故人をお迎えください。
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