納骨せずにずっと保管しておいてもいいの?
遺骨はいずれどこかに埋葬、あるいは散骨しなければいけません。なぜなら、遺骨は普通のモノとは異なるため、どこかに廃棄したり、埋めたりできません。違反すると「墓埋法」に抵触してしまいます。
遺骨は墓地に埋葬するか、あるいは散骨しなければなりません。では、供養していた人が遺骨を手元に置いたまま亡くなってしまったなどの場合はどうなるのか…? 跡継ぎがいる場合はその人が管理し、いなければ自治体に引き取られ無縁墓に入れられることになります。
納骨の期限に決まりはありませんが、弔い上げには埋葬する、自分を納骨する時に一緒にお墓に入れてもらうなど、納骨には節目を決めておく必要があります。
なぜ納骨をするのか?
そもそも、納骨がなぜ大切なのか。今や日本では火葬が主流ですが、かつての埋葬方法は土葬が主流でした。土葬では、棺をお墓に納めるまでを葬儀としていて、その儀式をもって故人の冥福を祈る、葬儀の中でとても重要なこととされていました。
土葬をしていた時代の「棺をお墓に納める」ことが、現代の納骨にあたるとされており、葬儀を終えるうえで大切な儀式なのです。そして、故人の冥福をお祈りするとともに、遺族が悲しみを乗り越えるための一つの節目にもなっています。遺族の手で故人をお墓に運んであげることで、死を受け入れることができたという人も少なくありません。時代や様式が代われども、葬儀の儀式一つ一つに込められた意味や思いを大切にしてください。
多様化する供養方法
お墓や葬儀に対する考え方が多様化する今、供養の選択肢もさまざまです。お墓に納骨しない場合の供養の仕方で、代表的なものを3つご紹介します。
①手元供養
手元供養とは、故人の遺骨の一部を身近な場所に保管して供養することです。手元供養には「全骨安置」と「分骨安置」の2種類があります。
■全骨安置
すべての遺骨を手元に置く供養方法のこと。一般的な骨壺は、6寸〜7寸(直系18cm〜21cm、高さ21cm〜25cm)ほどの大きさです。保管する場所や方法を検討しましょう。
■分骨安置
遺骨の一部を手元供養のために残し、残りは他の方法で供養する方法です。遺骨の量を調節できるため、ミニ骨壺やミニ仏壇、アクセサリーに納めやすく、場所を取らない手元供養なので支持を集めています。
ただし、分骨する前には、遺骨の所有者の許可を必ず取らなければいけません。また、分骨には手順や書類が必要です。分骨した遺骨を墓地や寺院に納骨する場合、埋葬許可証が必要となります。さらに、2か所以上の場所に納骨するときは、分骨証明書を提出しなければなりません。
埋葬許可証は役所、分骨証明書は火葬場で発行してもらえるので確認しておきましょう。分骨の手続きを代行してくれる葬儀社もあるので、相談してみてください。また、分骨安置をする際には、事前に遺骨の所有者や他の家族、親族と話し合うようにしてください。
手元供養については近年幅広い世代に浸透していることもあり、手元供養用のアイテムなども豊富に展開されています。家族葬そらを運営する仏壇・墓石の専門店「福宝」各店にも、さまざまなアイテムが並んでいますので、ぜひ一度お店に足を運び、実際にご覧になられてはいかがでしょうか。
②樹木葬
墓石の代わりに樹木をシンボルにしたり、自然に近いカタチで埋葬する供養方法です。樹木葬と言ってもそのスタイルはさまざまで、樹木ではなく草花や芝生で彩られたガーデン風のものなどもあります。
樹木葬についてはこちらの記事(https://familyhall-sora.jp/column/1181/)で詳しく紹介していますので、ぜひこちらも合わせて読んでみてください。
③散骨
火葬した遺骨を粉末状にして海や山にまく供養方法です。現在の日本の法律には、散骨を禁止する法律は存在しないので、散骨自体が罪に問われることはありません。ただし散骨は、公衆衛生やトラブルなどに発展する可能性があるため、公共の河川や湖、水源に近い場所への散骨は避けるべきです。人がよく集まる海水浴場や漁場・養殖場の近くなども、モラル上避けるべき場所といえます。
なお、自治体によっては散骨が条例で禁止されている場合もあります。また、国有地の場合は事前に管理者の許可が必要です。散骨を希望する場合は、専門の業者や専門家に相談したうえで行うことをおすすめします。
供養の仕方に迷ったら専門家に相談を
普段の生活であまり触れることのない供養について。わからないことはたくさんあると思いますし、インターネットの情報などには限界があります。また、お住まいの地域によってもさまざまな慣習やルールがあるので、葬儀社や石材店に相談することをおすすめします。
家族葬そらはもちろん、新潟県内上・中・下越・佐渡に複数店舗を構える福宝には、地元新潟に精通した葬儀やお墓のプロが在籍しています。供養についてもお気軽にご相談ください。